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グループホーム日中支援型とは|支援の実務ポイント

夕方近く、日中活動系のサービスに通えなくなった利用者が、グループホームのリビングで所在なさげに過ごしている——加齢や体調の変化で外部の生活介護や就労系サービスの利用が難しくなった人を、日中も自宅であるグループホームで支えるケースは年々増えています。

「日中サービス支援型」の共同生活援助は、こうした利用者を想定してつくられた仕組みです。夜間だけでなく日中も一定の職員体制を確保し、他のサービスに通えない時間帯も含めて生活全般を支援します。

本記事では、日中サービス支援型の位置づけと対象者像、現場での支援の進め方、人員体制・リスク管理上の留意点までを整理し、実践例を交えて解説します。

緑の小道を歩く福祉施設の日中活動の様子
日中も安心して過ごせる環境づくり

日中サービス支援型とは何か

共同生活援助(グループホーム)には、支援の提供体制によって「介護包括型」「外部サービス型」「日中サービス支援型」の3つの類型があります。日中サービス支援型は、重度化・高齢化した利用者や、他の日中活動系サービスの利用が難しい利用者を主な対象とし、日中も含めて手厚い支援体制を敷く点が特徴です。

夜間支援だけでなく、日中の時間帯にも世話人・生活支援員を配置し、利用者が生活介護や就労系サービスに通わない日でも、ホーム内で活動的に過ごせるよう支援します。地域生活を継続しながら、必要な支援密度を確保できる選択肢として位置づけられています。

他の共同生活援助類型との違い

  • 介護包括型:ホーム内の職員が食事・入浴等の介護支援を直接提供する、最も一般的な類型
  • 外部サービス型:ホームの職員は生活相談等を担い、介護支援は外部の居宅介護事業所に委託する類型
  • 日中サービス支援型:上記に加えて日中の時間帯も含めた常時の支援体制を確保し、重度・高齢の利用者を主な対象とする類型

自法人で複数の類型のホームを運営している事業所も多く、利用者の状態像に応じてどの類型が適しているかを検討する場面があります。介護包括型の詳細は共同生活援助(障害者グループホーム)介護包括型についてで解説しています。

対象となる利用者と日中に提供される支援

対象者像

日中サービス支援型は、区分認定上の支援区分が高く常時の見守りを要する利用者、加齢に伴い外部の日中活動系サービスへの通所が身体的に難しくなった利用者、体調が不安定で日によって外出できないことがある利用者などを主な対象として想定しています。

ただし対象者を機械的に区分だけで決めるのではなく、個別支援計画のアセスメントを通じて、本人がどの時間帯にどの程度の支援を必要としているかを具体的に把握したうえで、日中サービス支援型が適しているかを判断することが重要です。

日中に提供される主な支援

日中サービス支援型のホームでは、次のような支援が一般的に提供されます。

  • 生活リズムを整えるための日課の設定と声かけ
  • 簡単な調理・掃除・洗濯など日常生活動作の支援と訓練
  • 手芸・軽い運動・音楽などレクリエーションを通じた活動支援
  • 健康状態の確認、服薬状況の見守り
  • 他利用者との関わりを通じた社会的スキルの維持・向上

外部の日中活動系サービスと完全に切り離すのではなく、体調の良い日は生活介護等に通い、難しい日はホーム内で活動するというように、状態に応じて柔軟に組み合わせる運用も多く見られます。

手芸をしながら余暇を過ごす活動の様子
日中活動の一例:手芸を通じた余暇支援

現場での支援の進め方

日中サービス支援型では、朝の生活場面から日中活動への移行、体調に応じたプログラムの調整など、時間帯ごとに支援の焦点が変わります。ここでは現場でよくある2つの場面を取り上げます。

朝の生活場面から日中活動へ移行する場面

体調がすぐれず、その日の生活介護への通所を見合わせた利用者がいたとします。無理に予定通り送り出そうとするのではなく、本人の様子を確認しながらホーム内での過ごし方に切り替える判断が求められます。

📋 実践のポイント

【グループホームでの対応例】朝の検温・顔色の確認で通所を見合わせると判断した場合、「今日は無理せずお部屋でゆっくりしてから、午後は一緒に軽い体操をしましょうか」と選択肢を示しながら声をかける。本人の意向を確認したうえで日中の過ごし方を個別支援計画に沿って調整し、記録に理由と対応内容を残す。

体調管理と個別プログラムの調整

日中サービス支援型では利用者ごとに体調・活動意欲の波が異なるため、画一的なプログラムではなく個別の調整が必要になります。個別支援計画に基づき、活動内容を柔軟に見直す視点が欠かせません。

📋 実践のポイント

【就労系サービスとの連携例】就労移行支援の利用日を減らし、ホームでの静養日を増やしたいという申し出が本人からあった場合、「まずは今週だけ試してみて、疲れ具合を一緒に振り返りましょう」と提案し、サービス管理責任者・相談支援専門員と情報共有のうえで個別支援計画の見直しにつなげる。

個別支援計画の作成・モニタリングの具体的な進め方は個別支援計画の書き方|目標設定とモニタリングのコツで詳しく解説しています。日中の過ごし方を見直す際にもあわせて確認しておくと役立ちます。

日中活動の幅を広げるための道具や参考書籍を探す際は、こちらもチェックしてみてください。

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血圧計で健康状態を確認する場面
日常的な健康チェックも重要な支援

人員体制とリスク管理上の留意点

日中サービス支援型は、夜間だけでなく日中も一定の職員配置を確保することが求められる類型です。シフトが手薄になる時間帯が生じないよう、勤務体制を組む段階から意識しておく必要があります。人員配置の考え方は人員配置基準とシフト管理|福祉現場の実務ポイントもあわせてご確認ください。

対象となる利用者は状態が変化しやすいため、次のような点に注意して運営することが重要です。

  • 支援区分や体調の変化を定期的に把握し、日中の職員配置が実態に見合っているか見直す
  • 通所予定を急きょ変更した際の連絡・記録ルールをあらかじめ明確にしておく
  • 体調急変時の医療機関への連絡手順・緊急連絡先を職員全員が把握しておく
  • 日中活動の内容や利用者の様子を、夜勤帯の職員にも申し送りで確実に共有する

厚生労働省は共同生活援助の運営基準や人員配置に関する通知・ガイドラインを公表しており、日中サービス支援型についても夜間支援等体制加算をはじめとした要件が定められています。報酬改定のたびに要件が見直されることもあるため、最新の情報は都道府県・市町村の指定担当窓口や関連団体の発信を定期的に確認することが欠かせません。

服薬管理や体調急変時の対応など医療に関わる判断は、現場スタッフだけで抱え込まず、必ず医師・看護師等の専門職に相談したうえで対応してください。

まとめ

日中サービス支援型の共同生活援助は、重度化・高齢化した利用者や、日中活動系サービスへの通所が難しい利用者を、日中も含めて支える仕組みです。介護包括型・外部サービス型との違いを理解したうえで、対象者の状態像に応じた支援体制を組むことが求められます。

現在担当している利用者の日中の過ごし方を振り返り、個別支援計画の内容と実際の支援記録にずれがないか、また日中の職員体制が無理のない形になっているか、この機会にチームで確認してみてください。

※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の支援方針・医療的判断・法的判断を保証するものではありません。実際の対応にあたっては、所属事業所のルールやサービス管理責任者・医師・看護師等の専門職の判断に従ってください。